【事業再構築補助金】事業計画書の重要ポイントを公募要領から読み解く!

2021年3月29日事業再構築補助金システム投資,事業再構築補助金,補助金,補助金2021,補助金申請

2021/4/2 変更・追記

公募要領が更新され、様式のサンプルも公開されました。フリーフォーマットと解釈されましたが、参考書式を用いるのが良いと思われます。

TenCy株式会社/中小企業診断士の高仲です。

2021年3月26日に事業再構築補助金の事務局公式ページが公開されました。公募要領も公開されたので、さっそく読み込んでみていますが、特に意外だった部分である事業計画書がフリーフォーマットである点について記事にしたいと思います。

本記事のポイント
  • 事業計画書は15ページ以内のPDFファイルで添付する
  • 見積書は必須ではないが取得しておくことが推奨される

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事業者持続化補助金の事業計画書は書式自由!15ページ以内!

です。審査員が苦労しそう。

公募要領より、一部抜粋

2021/4/2に公募要領が更新され、参考様式も公開されました。こちらを利用するのをお勧めします。

こちらに記載のあるように、Wordなどで作成したPDFファイルを添付する形になります。15ページを超えても良いと言われていますが、審査員の心象を考えると15ページに収めておくのが良いでしょう。

事業再構築補助金の事業計画書を書く際のポイントは?

事業再構築補助金の事業計画書のポイント①公募要領の章立てを参考にする

幸いなことに、公募要領に章立ての例が記述されています。基本的には、こちらを参考にすると良いでしょう。

1:補助事業の具体的取組内容

① 現在の事業の状況、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性、事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)、今回の補助事業で実施する新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組について具体的に記載してください。

事業実施期間内に投資する建物の建設・改修等の予定、機械装置等の型番、取得時期や技術の導入や専門家の助言、研修等の時期についても、可能な限り詳細なスケジュールを記載してください。

※必要に応じて、図表や写真等を用いて、具体的に記載してください。

② 応募申請する枠(通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠、緊急事態宣言特別枠)と事業再構築の種類(「事業再編型」、「業態転換型」、「新分野展開型」、「事業転換型」、「業種転換型」)に応じて、「事業再構築指針」に沿った事業計画を作成してください。どの種類の事業再構築の類型に応募するか、どの種類の再構築なのかについて、事業再構築指針とその手引きを確認して記載してください。

③ 補助事業を行うことによって、どのように他者、既存事業と差別化し競争力強化が実現するかについて、その方法や仕組み、実施体制など、具体的に記載してください。

④ 既存事業の縮小又は廃止、省人化により、従業員の解雇を伴う場合には、再就職支援の計画等の従業員への適切な配慮の取組について具体的に記載してください。

2:将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)

① 本事業の成果が寄与すると想定している具体的なユーザー、マーケット及び市場規模等について、その成果の価格的・性能的な優位性・収益性や課題やリスクとその解決方法などを記載してください。

② 本事業の成果の事業化見込みについて、目標となる時期・売上規模・量産化時の製品等の価格等について簡潔に記載してください。

③ 必要に応じて図表や写真等を用い、具体的に記載してください。

3:本事業で取得する主な資産

① 本事業により取得する主な資産(単価50万円以上の建物、機械装置・システム等)の名称、分類、取得予定価格等を記載してください。(補助事業実施期間中に、別途、取得財産管理台帳を整備していただきます。)

4:収益計画

① 本事業の実施体制、スケジュール、資金調達計画等について具体的に記載してください。

② 収益計画(表)における「付加価値額」の算出については、算出根拠を記載してください。

③ 収益計画(表)で示された数値は、補助事業終了後も、毎年度の事業化状況等報告等において伸び率の達成状況の確認を行います。

事業再構築補助金の事業計画書のポイント②審査のポイントを参考にする

基本的には、審査の観点に応じて採点され、採択/不採択が決定されると思われます。そのため、審査の観点に沿った記述を行うことが重要です。特に事業計画書で意識するポイントは、以下の2観点ですね。

事業化点

① 本事業の目的に沿った事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。また、金融機関等からの十分な資金の調達が見込めるか。

② 事業化に向けて、競合他社の動向を把握すること等を通じて市場ニーズを考慮するとともに、補助事業の成果の事業化が寄与するユーザー、マーケット及び市場規模が明確か。市場ニーズの有無を検証できているか。

③ 補助事業の成果が価格的・性能的に優位性や収益性を有し、かつ、事業化に至るまでの遂行方法及びスケジュールが妥当か。補助事業の課題が明確になっており、その課題の解決方法が明確かつ妥当か。

④ 補助事業として費用対効果(補助金の投入額に対して増額が想定される付加価値額の規模、生産性の向上、その実現性等)が高いか。その際、現在の自社の人材、技術・ノウハウ等の強みを活用することや既存事業とのシナジー効果が期待されること等により、効果的な取組となっているか。

再構築点

① 事業再構築指針に沿った取組みであるか。また、全く異なる業種への転換など、リスクの高い、思い切った大胆な事業の再構築を行うものであるか。

② 既存事業における売上の減少が著しいなど、新型コロナウイルスの影響で深刻な被害が生じており、事業再構築を行う必要性や緊要性が高いか。


③ 市場ニーズや自社の強みを踏まえ、「選択と集中」を戦略的に組み合わせ、リソースの最適化を図る取組であるか。

④ 先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か。


これらの審査ポイントや観点を網羅しようとするだけで、15ページは超えてしまいそうですね。なかなか、記述内容を取捨選択することが重要になりそうです。

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